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2022年09月27日

航空機フィールドキャンペーンを実施しました

 B02班では、2022年7月〜9月にかけて2つの航空機観測を含むフィールドキャンペーンを行いました。東京湾では赤潮分布の把握を目的として7月24日午後に航空機ハイパースペクトル観測(イメージング分光計による多波長画像の取得)を実施しました。また完全同期観測は実施できなかったものの、7−9月にかけてB03公募課題の比嘉准教授(横浜国立大学)と共同で東京湾内の洋上観測を実施しました。図1は、東京湾での調査ポイントの写真と同じ日の衛星データ(しきさい)による表層クロロフィル濃度分布の様子です。

 また、アラスカでは北米の高緯度地域に広く分布する常緑針葉樹林(クロトウヒ)の観測サイトで、NASAの北極域脆弱性研究プロジェクト(ABoVE)の航空機観測実験に同期して林床植生の分光スペクトルを取得しました。この航空機観測ではAVIRIS-NGというNASAジェット推進研究所(JPL)が開発したイメージング分光計が利用され、7月29日に観測が行われました。図2は、航空機の観測に合わせて取得したクロトウヒの林床の植物の様子と得られた植物の分光反射率の例を示しています。

 今後、これらのデータを用いてリモートセンシングによる赤潮検出手法や植物形質推定手法の改良を進める予定です。