【研究紹介】森林生態系における分解者の多様性形成と炭素隔離機能への影響の解明
- A分野
- A04班
2025年01月10日
上村 真由子 日本大学/准教授(森林生態学)
森林生態系における木材分解過程に焦点を当て、ブナ科3種の木材における菌類の侵入パターンおよびその分解速度への影響を調査しました。7つの異なる試験地で、木材ブロックを土壌表層および鉱質層に設置し、温度や含水率、菌類DNAコピー数、多様性指数、呼吸速度を測定しました。その結果、木材の分解速度は環境要因(温度、含水率)だけでなく、生物要因(菌類DNAコピー数、多様性、呼吸速度)によっても大きく左右されることが示されました。この研究により、森林における有機物の分解過程が微生物によってどのように制御されているかの解明が期待されます。
キーワード:有機物、菌類、現存量、群集構造