【研究紹介】AIとUAVを活用したリモートセンシングの強化
- B分野
- B03班
2022年08月01日
伊勢 武史 京都大学/准教授(森林生態学)
リモートセンシングは生態圏機能の把握のために有用だが、観測精度やコストなど改善が望まれることも多い。本研究では、マルチ/ハイパースペクトルデータにAI解析を適用することで植生識別の精度を大幅に向上させる。従来は別々に発展してきたリモートセンシング研究とAI画像解析を融合し、これまで取得できていなかった情報を最大限抽出する。さらに、個葉レベルの空間分解能で可視光(RGB)情報を取得する低コストなUAV(ドローン)を用いて異常検知(枯死や病虫害の発見)などを実施する。本研究領域の観測・実験キャンペーンに可視光UAVで参加し、LiDARなどの他の手法との比較検証を行う。
本研究が明らかにすることは以下のとおりである。
- マルチ/ハイパースペクトルデータにAIを適用することで植生識別の精度が向上することを明らかにする。そのために、多数のスペクトルデータを取り扱えるAIモデルを作成し、そのパフォーマンスを評価する。
- 可視光UAVを用いた観測により、植生の3次元モデル化とバイオマス推定、画像解析による植生タイプ識別や異常(枯死や病虫害)の検知を行う。本研究領域の観測キャンペーンに参加し、複数のサイトでのデータ取得を行う。LiDARなど既存手法との比較を行い、本研究の特性を活かして本研究領域の強化を行う。
キーワード:人工知能; UAV; リモートセンシング; マルチスペクトル; convolutional neural networks