研究レポート

【研究紹介】
スキャナ法の自動化による広域的な細根フェノロジー解明

  • B分野
  • B03班
2024年11月28日
大橋 瑞江  兵庫県立大学/教授(森林生態学)

 

 細根は葉のように発生と枯死を短いサイクルで繰り返しており、数カ月~数年のうちに大部分が入れ替わる。しかし葉とは異なり根の動きは目に見えないため、細根がいつどのように生まれ死んでいくのか、という季節動態(フェノロジー)は殆ど明らかでない。本研究では市販のスキャナを用いて地下部をモニタリングするスキャナ法に深層学習を用いた細根領域の自動抽出プログラムARATAを適用し、細根フェノロジーの解明を目指す。そして気候変動による細根フェノロジーの変化が森林の生育に与える影響を考察し、気候変動下の森林管理について議論する。

 

キーワード:樹木根・細根動態・スキャナ画像・深層学習・自動抽出

引用文献:
Yamagata, H. Ikeno, T. Kimura, T. Isokawa, T. Nakaji, M. Ohashi
Segmenting Growing and Dying Woody Roots in a Forest Using Deep Learning-Based Software.
IEEE Artificial Intelligence and Deep Learning Technologies for a Sustainable Future 2024 (TENCON 10)
Accepted.