【研究紹介】モンゴル草原生態系の植生状況を考慮した水分変動に対する CO<sub>2</sub> フラックスの応答
- B分野
- B03班
2024年12月02日
寺本 宗正 鳥取大学/テニュアトラック助教(乾燥地生態系炭素動態)
乾燥地は地表面積の40%以上を占めるとされています。乾燥地において、降雨イベントはCO2フラックスを劇的に変化させるトリガーとなります。そのため、乾燥地におけるCO2フラックスの降雨に対する応答パターンや変動メカニズムの解明は、陸域生態系における炭素循環を理解する上での重要な糸口になるものと考えられます。これまで様々な乾燥地生態系で、降雨に対するCO2フラックスの応答が報告されていますが、その応答が植生状況によってどのように変化するのか、という重要な知見が不足しています。そこで本研究では、乾燥地であるモンゴルの草原生態系において、優占する植物が異なる群落を対象とし、強度の異なる水分添加処理および処理前後のCO2フラックスや環境パラメーターの観測を実施します。これによって、植物種別に水分添加後のCO2フラックスの変動パターンを把握し、その違いの原因や変動メカニズムの解明を目指します。
図1 プロジェクトの概念図
図2 現地調査の様子
キーワード:炭素循環、気候変動、草原生態系、光合成、チャンバー法、土壌水分